税理士法人A&T 神戸事務所 > 記事一覧 > 節税を検討したときに会社が注意すべきこと|適切な節税対策の考え方を解説
会社の利益が増えてくると節税対策を検討される方も多いですが、方法を誤ると税務調査のリスクを高めたり、会社の資金繰りを悪化させたりするおそれがあります。
本記事では、会社が節税を検討する際に注意すべき点と、適切な節税対策の考え方を解説します。
節税対策として、税金を減らすためだけに不要な物品を購入したり経費を使い込んだりすることには注意が必要です。
現金の減少は資金繰りに直接影響するため、節税のために手元資金を減らすことは会社経営上のリスクにもつながります。
節税対策は税負担の軽減だけでなく、会社のキャッシュフローへの影響も踏まえたうえで検討することが大切です。
役員報酬を高く設定することで法人税の負担を下げる方法は、有効な節税対策の1つです。
しかし、役員個人の所得税や住民税が増加するほか、会社と役員双方の社会保険料の負担も増えてしまいます。
法人税と個人の税負担のバランスを試算したうえで、最適な役員報酬額を設定することが重要です。
また、役員報酬は原則として期首から3か月以内に決定し、1年間変更できないため慎重に検討する必要があります。
節税とは、税法で認められた方法を活用して合法的に税負担を軽減することです。
一方、脱税とは所得や売上を意図的に隠したり、架空の経費を計上したりすることで、法律違反として厳しく罰せられます。
また、節税と脱税の間に位置するものとして租税回避があります。
租税回避は、形式的には違法ではありませんが、経済的合理性のない取引や実態を伴わない形式だけを整えた節税対策は、税務調査で否認されるリスクがあるため注意が必要です。
適切な節税対策の基本は、税金を減らすことだけを目的とするのではなく、会社の成長につながる投資にお金を回すことで結果として利益を圧縮するという考え方です。
国が認めた正当な節税方法として、中小企業倒産防止共済への加入や、中小企業投資促進税制の活用があります。
中小企業倒産防止共済は、毎月最大で20万円の掛け金を損金に算入できるため、利益が出た年に積み立てることで節税効果が期待できます。
ただし、年間の最大算入額は240万円で、累計800万円が上限となるため、満額に達するとそれ以上の積立と節税ができない点に注意が必要です。
中小企業投資促進税制は、設備投資の際に特別償却や税額控除を受けられる制度です。
節税対策は、会社のキャッシュフローへの影響や脱税との境界線を正確に把握したうえで進めることが重要です。
すべてのリスクを未然に防ぎ、会社の利益を最大化するためにも、自社だけで判断せず税理士へ相談することをおすすめします。